acoustic Control Corporation Black Widow 1973年製
acoustic Control Corporation Black Widow 1973年製 Full-Original except Vo.Pot×1 Made by USA Mosrite 3.91kg “Jimi Hendrix”
ジミヘンファン必見。USAモズライト製オリジナルヴィンテージのBlack Widow。Voポット×1を除けばフルオリジナルとなる希少な一本が入荷致しました。
1960年代より今も伝説として語り継がれるスーパーギタリスト『ジミ・ヘンドリックス』彼のサウンド無くして今のミュージックシーンには辿り着けなかったと言っても過言ではない程、あらゆるミュージシャンに多大な影響を与えました。彼の愛用するギター達の中でも、特に直近にて話題になったモデルと言えばacoustic社のBlack Widowモデルでしょう。こちらのオリジナルはジミ・ヘンドリックスが亡くなった後に彼の家族が経営するHendrix Experience LLCに渡されましたが、2014年に同社の現経営者である妹のジェイニー・ヘンドリックスがオークションハウスを通じて盗難されていた事に気付き、それを元夫のシェルドン・レイノルズが盗んだと主張、100万ドルの価値があるとして返還を旨とする訴訟を起こし大きなニュースとして取り上げられました。
今回ご紹介させて頂くのは、オリジナルヴィンテージとなる1973年製のBlack Widow。こちらのモデルは1969年にカリフォルニアのacoustic Control Corporationにて発表され、当初は同じくカリフォルニアに本拠地を置くBartell Guitars社が製作を依頼されます。ですがBartell Guitarsではacoustic社の要求した製作数を保証出来なかった為、日本のマツモクに注文をしAria仕様が並行して販売されました。その後1972年頃に再度Black Widowの製作をアメリカに戻す決定がされ、1972年には米国モズライト社のセミー・モズレー氏監修の元に製作が始まります。並行して販売されていたAria仕様とは異なるMosriteスペックを採用しますが、1974年には製造を終了。その後もUSA Mosrite製作のBlack Widowは衰える事無い非常に高い人気を誇り、1980年代にはHofnerよりBlack Widowライセンスの安価モデルの販売、現在では別ブランドながら復刻モデルも発表されております。
まずそのスペックとしては、メイプルボディにメイプルネック、ローズ指板、モデル名の通りとなる漆黒のブラックカラーにてボディ＆ネック共にフィニッシュされております。またその他パーツ類も特徴的なスタイルのコントロールノブや、モズライト同様のブリッジ＆テイルピース、70年代の象徴とも言えるグローバーチューナー、金属ナット、0F有りの24F仕様、ボディ＆ネックのバインディング、特徴的なバックパッド、ネック構造は通常のボルトオンではなく、フロントPUキャビティ下部までネックエンドが伸び、そこでもビス固定されている独自のスタイルが採用されております。同時期に販売されていたマツモク（Aria）製との違いとしては、
・独特の湾曲スタイルのジョイントプレート＆4点留め（マツモク： ダイレクトボルトオン＆3点留め）
・Mosriteのオリジナルハードウェア（マツモク：日本製）
・Rickenbackerライクなアジャストポールピースのハムバッカー（マツモク：シングルコイル）
・ボディトップ側のネック留めビスの位置がピックアップキャビティ内（マツモク：ボディトップ表面・リアピックアップ下）
・円形セレクタープレート（マツモク：角型）
・金属性ナット（マツモク：ブラックタスク？＆テンションバー）
・BC or BD+4桁シリアル（マツモク：4桁シリアルor BA+4桁シリアル）
上記の通り、同じモデルながらも数多くの異なるスペックが確認出来ます。また重量もこちらは約3.9kgとなっておりますが、マツモク製の個体は殆ど5kg前後となります。1969～1974年にかけてのBlack Widowとしては、Bartell製、Mosrite製、マツモク製と3つのメーカーにて製作されましたが、総製作数は約1,000本にて、その内Bartell製が約50本、Mosrite製が約200本、マツモク製が約750本とされております。
そしてその気になるサウンドですが、これぞ本物のUSAメイドだと頷ける、Jimi Hendrixサウンドを放ちます。ピックアップはRickenbackerを彷彿させるナロウスタイルのオリジナルハムバッカー×2を搭載。サウンドキャラクターとしてはロックやブルーズに怖いぐらいにハマる、味わい深く奥行きのあるトーンにて、高音域は耳に痛い音域を排除した美しく伸びやかなキラキラとした印象を、中低域はメイプルボディ＆メイプルネックの特性を生かしたタイトで力強さを持ち、サスティーンもネック＆ボディの双方から心地良く感じられます。特にクランチ気味のアンプセッティングでの哭かせるトーンは、USAメイドの人気を裏付ける素晴らしいサウンドに酔いしれてしまいます。硬質なメイプル材ながらドライブ時にもエッジが尖り過ぎないブルージーな出力で、近年物とは全くの別モデルと感じさせ、更に悪い言い方をすれば同時期のマツモク製がチープに感じてしまう程、『これは別格』と言える素晴らしいヴィンテージです。
最後に状態としては、多数の打痕やスクラッチ、塗装クラックや塗装チップ等、約半世紀の歳月が伺える年式相応のダメージが見受けられるヴィンテージならではの貫禄のルックスとなっております。ただパーツ類については、その殆どが当時のままにて、ボリュームポットが1つ交換されておりますが（デイトが確認出来ませんが、他と形状が異なります。）、その他はフレット＆ナットを含め全てオリジナルパーツをキープ。リペア歴としても塗装剥がれ部の一部にタッチアップされている箇所がいくつかございますが、ネック折れ等の大きなダメージ歴はございません。演奏面としてはネックコンディションは良好でトラスロッドの余裕もしっかりと残っており（専用工具が無い為、回しての確認が出来ませんが目視にて充分残っている事が確認出来ます。）フレットもオリジナルにて目立った大きな凹み無く5～6部山前後とまだまだ現役でお使い頂けるコンディションです。もちろん電装関係の問題も無く、汎用のハードケース（かなり古いケースですが、オリジナルの資料が無い為、汎用としての記載）が付属致します。
直近数年の過去市場を見ても、その殆どがマツモク製しか出回らないBlack Widowモデル。今回の一本はマツモク製とは完全に別格と言えるスペック＆価値を持つ本国USA Mosriteメイドとなる”本物”のVintage Black Widow。相場としては、販売歴は少ないながら楽器業界の高騰前となる5年前でも43万円オーバーでの販売歴が確認出来ます。現在の高騰を加味した上での適正価格としては55～60万円前後になるかと思われますが、こちら上述の通りオリジナル度は極めて高いながらもあくまで年式相応のダメージのあるプレイヤーズコンディションにつき、相場を完全に無視した破格特価にてご案内させて頂く事となりました。円安の今だからこそ、海外からのお問合せも殺到すると予想されますので、お気になりました方は是非この大チャンスをお見逃しなく。
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