Fender Custom Shop Master Grade 1968 Stratocaster ‘98年製 Olympic White EX++
歴代のCustom Shopの中でも最高峰との呼び声が高いマスターグレード。稀少な白貼りメイプルの68スペックが美品コンディションにて入荷致しました。
言わずとしれたFender社のフラッグシップモデル、”ストラトキャスター” 1954年の発表から現在に至る60余年の間、非常に多くのミュージシャン、ギタリストに愛用され続け、もはやエレキギターの代名詞とも言えるモデルと言っても過言ではありません。
今回ご紹介させて頂く一本は、1996年後期から僅か3年のみの生産となるも、通常のカスタムショップラインとは比較にならないほどの高いクオリティを誇り、今もなお中古市場において別格視されるマスターグレードシリーズ。こちらはマスグレの最終形となる1998年製ですが、中でも非常に稀少スペックとなる白貼りメイプルの1968年モデルになります。
まずマスターグレードシリーズの拘りとしては、当時のFender社が掲げる「ビンテージギターには当たりはずれがあるが、マスターグレードはすべてが当たりである。」を謳い文句を現実にすべく、ヴィンテージFenderに実際に使用された工作機器やテンプレートを使い、更には60年代に活躍したパーツクラフトマン(ピックアップ担当のアビゲイル・イバラ女史、ネック担当のハーバード・ガステラム氏など)を呼び戻し当時と全く同じスタッフや作業工程にて完璧な復刻を手掛けるという念の入れようでした。その背景には同時期のGibson社によるヒストリックコレクションシリーズに対しての強い対抗意識があったのかもしれません。
こちらスペックに関しましては、軽量かつ杢目のしとやかな良質なアルダーをボディ材に、オリンピックホワイトフィニッシュ。ネックには柾目かつフィギュアドフレイムが浮かび上がる極上ネックを、そして指板は貼りメイプル仕様。その他スペックとしてはラージヘッドにモダンロゴ&”WITH SYNCHRONIZED TREMOLO”ロゴ、ブラックドットポジションマーク、3PのホワイトガードFキーチューナー、4点ボルトのジョイントプレート、シンクロナイズドブリッジなどが挙げられます。
そして気になるサウンドですが、まず生鳴りだけで良い弦振動をシッカリと身体に感じさせてくれます。マスターグレードという特に力の入った個体というのもそうですが、21年という歳月を経てシッカリと熟成されたという点も大きく影響しているかと思います。加えてプラグインを試みてみると、身体が痺れるほどの感動に包まれます。搭載されたピックアップは1950年代にFender社に入社以来、60年近くにも渡ってピックアップ製作を担当していた伝説のピックアップ製作家Abigail Ybarra(アビゲイル・イバラ)女史によるものと推測されますが、それを裏付けるべく、素晴らしいサウンドしっかりと感じさせます。Fender系クリーンアンプでは煌びやかな美しいトーンで、繊細ながら深い奥行きを感じさせ、他のギターでは味わえない感動のトーンながらもどこか懐かしさを感じる最高のクリーンを、Marshall系ドライブアンプでは一転変わって非常にパワフルかつ切れ味の鋭いエッジ感で、咽び泣くようなディストーションサウンドは攻撃的なだけでなく人間の本能に直接訴えかけてくるような鳥肌の立つトーンをアウトプットします。
状態としては20年以上の歳月が経過していることもあり、打痕等の小傷やスレ、全体的な色焼けこそ見受けられるものの、年式を考慮すれば比較的キレイなコンディションをキープ。ありがちな激しいバックルスクラッチは無く、メイプルネックの塗装ダメージも少なく、ジャンボタイプのフレットの残りは8部山以上残っております。もちろんプレイにあたってのネックコンディションは至って良好で、トラスの余裕も充分に残っております。付属日は当時の最高責任者であるジョン・ペイジのサインの入った認定書、交換の際に残されたオリジナルのナット、コンデンサ、スプリング、バックパネル、社外のストラップが付属致します。ケースはFender純正のブラックトーレックスハードケースとなります。
近年では市場でお目にかかることも極めて少なくなった稀少なマスターグレードですが、更に白貼り仕様の1968年モデルは更に稀少なモデルになります。サウンドはもちろん、ルックスも良く稀少度も高い極上と呼ぶに相応しい一本です。マスグレの中でも特別な一本ですので、お気になりました方は是非この機会をお見逃しなく。