Fender Custom Shop MBS WW10 1962 Telecaster SF3T-SB Heavy Relic by Dale Wilson
本国アメリカの大手ディーラーによる特注オーダーシリーズWW10。2018年最新スペックの一本が堂々入荷致しました。
Fender社において最も歴史が長く、ソリッド・エレキギターの原点であり、今も昔も多くのミュージシャンに愛用される王道”Telecaster” 前モデルとなるBroadcasterからNocaster、そして1952年にTelecasterのモデル名として発表されました。また、レギュラーラインとは別セクションにて、厳選された材、厳選されたビルダーの手により生産されるカスタムショップの中でも指折りの選ばれたビルダーによって製作されるマスタービルダー・シリーズ。
今回ご紹介させて頂くのは、天才ビルダーDale Wilsonによる一本。デイル氏は代々に渡るウッドワーカーの優れた血筋を持ち、リッケンバッカー社、ドブロ社を経て2003年にFender社へ入社し、その後2011年に正式にMaster Builderへと昇格しますが、その昇格前に既にNAMMショーに作品を出展し、世界的に高い賞賛を受けております。30年のキャリアと天才の血筋によって成される完成度の高いギター達は、Sheryl CrowやSUGIZOなどの大物ギタリスト達にも愛用され続けております。
更にこちらは本国アメリカはコロラド州に拠点を置くトップクラスの大手ディーラーWild Wood Guitarsによる特注オーダーとなる”Wild Wood 10”、通称The Perfect “10”シリーズより最新2018年スペック、1962年モデルのTelecaster Custom Heavy Relicになります。
まずその拘りのスペックとしては、厳選されたアルダーボディに激薄のニトロセルロースラッカーによるSuper Faded 3Tone Sunburstフィニッシュ。ネックには最高峰のクォーターソーンメイプルに、唖然とするほど漆黒なAAAグレードのローズウッドをラウンド貼りにて採用。またPerfect “10”の拘り部分としてはまず指板ラディアスを”10に、フレットをDunlop/Sanko 6105にすることでローアクション&ストリングベンディングをスムーズにします。その他スペックとしては、ダブルバウンド、8点留め3Pホワイトガード、溝切りの3Pサドルブリッジ、スパゲティロゴ、Fenderロゴの入ったヴィンテージ・クルーソンタイプチューナー、ミカルタのホワイトドットポジションマークなどが挙げられます。
また、見た瞬間に脳裏に焼き付く程の素晴らしいレリックワークには脱帽です。フィニッシュカラー名の通り、赤が抜けた渋いブラウンサンバーストのカラーに、オリジナルのヴィンテージと比較しても遜色の無いリアルなレリックワーク、ビッシリと入った精巧なウェザーチェッキング、ハードウェアのラスティエイジド、バインディングの色焼けなど、数多くヴィンテージを見てきた方でも、見分けが付かないオーラ溢れる一本です。デイル氏が天才ビルダーと呼ばれるのが、こちらの一本を見ただけでも納得出来る、それ程に素晴らしい仕上がりです。
そして極め付けはサウンド面でしょう。まず生鳴りだけでもハンパじゃありません。ボディの振動はそのままストレートにネックへと伝わり、左手に痺れを感じさせる程の驚愕の鳴りを誇ります。またエイジドがそのまま音へ変換されたかのような、一体感のある枯れた鳴りには驚かされます。出力面としても、デイル氏が厳選したワイヤーを、アビゲイル・イバラの跡を継ぐ天才ピックアップアーティストのホセフィーナ・カンポス(Josefina Campos)女史のハンドワウンドによるTwisted Teleピックアップを搭載し、この上無い高いクオリティのテリーサウンドをアウトプットします。フロント時には明るく乾いた太さを残す極上の音抜け、リアに変換すればジャキッと歯切れ良いアタック感と、ヴィンテージ顔負けの素晴らしい一本です。またレスポンスも早く、ピッキングニュアンスの再現度も良く、カントリーはもちろん、ロック、R&Rにはドはまりの逸品。クリーンアンプからの明瞭なサウンドも素晴らしく、ドライブアンプからの力強い音抜けも素晴らしく、サウンドキャラクターとしてはアンディサマーズ氏のテレキャスターのサウンドに50年代のテレキャスターのような倍音感にも近い甘さを加えたような絶妙過ぎるニュアンスのサウンドです。