Fender Stratocaster 1965年製 Sunburst EX+ Condition 3.4kg “Flame Neck”
言わずとしれたFender社のフラッグシップモデル、”ストラトキャスター” 1954年の発表から現在に至る60余年の間、非常に多くのミュージシャン、ギタリストに愛用され続け、もはやエレキギターの代名詞とも言えるモデルと言っても過言ではありません。
今回ご紹介させて頂くのは、Fenderの歴史の大きな分岐点となる1965年製の一本となります。
1965年の1月にCBS社に買収されたFender社ですが、1965年のみCBSスペックではなくPre-CBSスペックとなります。こちらの一本のスペックとしては、軽量アルダーボディに、ヴィンテージとしては稀少なフレイムの浮かび上がる極上メイプルをネックに採用、ラウンド貼りの指板は杢目の詰まったハカランダ(65年中期以降はローズウッドになります。)、パールドット・ポジションマーク、オリジナルグレイボビンPU×3、65年では稀少な11点止め3Pのミントグリーンガード、スモールヘッド&トラジションロゴ、鮮やかな3Toneが残ったサンバーストフィニッシュ、ダブルラインのクルーソンデラックスチューナーなどが挙げられます。
そして何よりも特筆すべくはこちらの一本のサウンドです。中低域は骨太に体の芯を震わせるガツンとしたパワフルさをもち、かつ64年前半までのブラックボビンよりもハイレンジまでカバーした高音域はエッジ感があり煌びやかながらも、耳に痛くない角がとれた素晴らしいヴィンテージトーンを放ちます。まさにパワフルなロックなストラトといった表現が良く合い、Fender系クリーンアンプからMarshall系オーバードライブアンプまで幅広いレンジで対応してくれます。リードギターやギターソロにはもってこいの実戦的なストラトと言えるでしょう。
またこの年代でのヴィンテージでは珍しい、目を奪われる程の強烈なフレイムネックには驚きです。ヘッドトップまでしっかりと入ったフレイムは単に見た目に美しいだけでなく、近年のフレイムネックと違い固い締まった良質なメイプル材が採用されている為、音抜けの良さ、サウンドの深みを向上させています。
状態としてはサウンドの良い個体だからこその弾き込んできたことが伺えるバックルスクラッチと、一部塗装の軟化、全体的に年式相応の小傷すらあるものの、ありがちなネックバックの塗装剥げなども殆どなく、年式をふまえ総合的に見て充分に美品と呼べるコンディションをキープしております。また50年以上の歳月を経過したヴィンテージギターであるに関わらず、交換パーツはナットのみと非常にオリジナル度の高い一本となっております。オリジナルフレット5部山程ですが、いますぐにリフレットするほどではなく、ネックコンディションも良好、トラスも左右15度ずつの稼動を確認しております。