Gibson LG-1 1964年製 Sunburst /41mm Narrow Neck /Jacaranda FB & Bridge

Gibson LG-1 1964年製 Sunburst /41mm Narrow Neck /Jacaranda FB & Bridge /Thin-Large PG w/CBC “Player’s Gear”
ナロウネック仕様、ハカランダ指板＆シン・ラージガード最終期の1964年製LG-1。半世紀以上弾き込まれたオリジナルヴィンテージならではの驚愕サウンドを誇る一本が入荷致しました。
 
1926年からのLシリーズの後継としてジャズ・ブルースの全盛期1942年にGibson社より発表されたLGシリーズ。14 1/8インチと小ぶりなボディサイズ、手の小さい女性にも扱えるネックシェイプから『For Ladies & Girls』の頭文字を取ってLGと名付けられました。
 
今回ご紹介させて頂くのは、ハカランダ指板＆ブリッジ、シンスタイルのラージガード仕様の最終期となる1964年製のLG-1モデル。ガッツリと半世紀以上に渡って弾き込まれてきたことによる、オリジナルヴィンテージならではの驚愕サウンドを放つ一本になります。
 
まず基本スペックとしては、スモールサイズのボディ形状に、ソリッドスプルーストップ、マホガニーサイド＆バック、マホガニーネック、ハカランダ指板となりますが、採用された材はそれぞれヴィンテージならではの良質な材となっております。ブリッジはオリジナルはプラスティックですが、こちらはハカランダのアッパーベリーブリッジに変更されております。指板にはパールドットインレイが施されたシンプルなスタイル。ピックガードは1964年までとなる薄型のブラック・ラージガードを採用。ペグはKLUSON DELUXE刻印の3連×2を搭載。トラスカバーは1Pブラック、ヘッドにはシルクスクリーンのブランドロゴが入ります。ブレーシングはLG-1モデルお馴染みのラダーブレーシングが採用されております。ネックはナット幅約41mm（実寸）のナロウネック仕様、スケールはGibsonミディアムスケールとなる628.25mm、弦高は12F上にて1弦側約1.7mm、6弦側約2.2mmと低めの弾きやすいセットアップとなっております。
 
そして気になるサウンドとしては、流石ヴィンテージと頷ける筆舌に尽くし難い、最高のヴィンテージトーンを放ちます。良質なヴィンテージ材、弾き込まれてきたことによる一体感、そして59年という長い歳月によって結合水（セルロース質に結合している水分）が減少した独特の味わい深い”枯れた”トーンに変化したのだと予想できます。一度ストロークすれば、鳥肌を引き起こす枯れた味わい深いGibson Vintage特有の妖艶なツヤに魅了されます。ピッキングごとに現れる粒立ちの良さ、そして芯がありつつ響き渡る抜けの良さには脱帽です。また他のLGシリーズと違いLG-1のみラダーブレーシングが採用されておりますが、その影響も非常に大きく、ゴツゴツとした粗削り感のある泥臭いニュアンスは、コードストロークでもフィンガーピッキングでもシッカリと感じられ、短めのサスティーンをプラスに転換するテンポの良い軽快なサウンドは本モデルならではと言えるでしょう。言わば優等生な高級感のあるサウンドとは異なりますが、このいなたいLG-1独特のサウンドが故にヴィンテージファンに支持されているのだと感じさせてくれます。
 
最後に状態としては、年式相応の強い使用感が感じられますが、ヴィンテージギターとしての貫禄は抜群です。全身にビッシリとウェザーチェッキングが入り、経年による色焼け、実際に弾き込まれてきたことによるリアルなエイジドは、人為的に加えられたエイジドとは全く違う激渋のルックスとなっております。リペア・変更歴としては、オーバーラッカーやブリッジ関連（ブリッジ、サドル、ピン）の交換、ピックガードの交換の可能性、サウンドホールのバインディングに一か所クラックがありますが、ありがちなペグ交換歴や木部の割れ・クラック補修歴はございません。フレット＆ナットもオリジナルのままとなります。一番大きなマイナス点としては、トップ板の一番サウンドホールに近いブレーシングが一本外されております。ただ、こちらを外す事で鳴り自体が向上しているように感じられ、当店のアコースティック専門のスタッフも、この部分が無い方が鳴りが良くなるのと判断しております。こちらはもちろん当店にて再製作して取付も可能ですが、音にこだわるプレイヤーの方であればまずはこのままお試し頂きたいと思います。演奏面としてはネックコンディションは良好でトラスロッドの余裕もあり、オリジナルフレットも部分減りはありますが5～6部山程度とまだまだご使用頂けるコンディションです。付属のケースは汎用のチップボードケース（画像参照）となります。
※欠損部のブレーシングの再製作＆取付リペアをご希望の場合には別途ご相談下さい。
 
元々はスチューデントモデルという事、また60年近くの歳月が経過している事もあり、同年代のLG-1モデルについては、その殆どが弾き込まれてきた使用感の強い個体が殆どとなります。それでもハカランダ＆シンガード期となる1964年までの個体相場としては30～40万円前後、状態の良いものでは50万円オーバーまで高騰しており、また今後の更なる高渡も予想されます。今回こちらの一本については、前所有者様が20年以上に渡って大切に弾き続けてこられた個体となりますが、その前所有者様より、是非プレイヤーの方に気軽に手にして頂きたいというご希望を頂いており、また上述の通りブレーシングの1本が欠損している事もあり、相場を完全に無視した破格特価にてご案内をさせて頂く事となりました。ヴィンテージギターとしての骨董品価値を下げるポイントこそございますが、サウンドの素晴らしさを是非推奨したい一本となっておりますので、お気になりました方は是非このチャンスをお見逃しなく。
 
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