Gibson SG Standard 1963年製 Cherry w/ Original Factory Bigsby Spec 3.08kg
Gibson SG Standard 1963年製 Cherry w/ Original Factory Bigsby Spec 3.08kg "Special Players Price"
稀少なファクトリービグスビースペック&非常に高いオリジナル度をキープした極上ヴィンテージ。木部リペア歴が有ります為、相場を大きく下回る特別プレイヤーズプライスにてご案内させて頂きます。
1952年からという深い歴史があり、エレキギターという大きなジャンルの代名詞でありGibson社のフラッグシップモデルである”Les Paul”モデル。しかし販売当時は高い定価と重いボディに今のような人気が無く、1961年の初期にSG(Solid Guitar)シェイプへとモデルチェンジを致します。その後1968年にはメイプルトップのLes Paul Standardが復刻しますが、人気の高かったSGモデルはそこで生産終了とならず、現在に至るまでラインナップされ続けるロングセラーモデルとなっております。
今回ご紹介させて頂く一本は、1963年製のSG Standardモデル。ロングバイブローラーユニットが標準スペックとなる中、稀少なオリジナルのファクトリービグスビー搭載の一本で、オリジナル度も非常に高い極上ヴィンテージです。
スペックとしては、SGシェイプに、1959年から採用されたダブルカッタウェイのホンジュラス・マホガニーボディ。6点止めのスモールガードにセパレートキャビティ、また小さ目のコントロールキャビティ、鋭角なカッタウェイ、エルボーコンターの深さ等より1963年を特定出来るスペックとなっております。ネックに関しては1Pのホンジュラス・マホガニーに、ナット幅は約39.5mmのナロウシェイプに14度ヘッドアングル&スモールヘッド、スモールヒール、クラウンインレイは低い位置に配置され、1966~1967年頃のスペックとなります。全てのスペック&細部のディテールを踏まえた上での見解として、当時1963~1964年頃に店頭にて新品販売されていた個体が、何らかの理由にてネックが破損し、ファクトリーにてネック交換が施された個体と推測出来ます。塗装状態やジョイントの接着部、ヘッドやインレイ、その他の形状から見ても、リペアショップ等で施された内容ではありません。またピックアップもリアのみマイナスビス(1966~)のステッカードPAFになりますので、ネック交換の際に減衰等の理由から交換されたものと推測されます。ピックアップカバーは1963年の年式にマッチしたアルミタイプとなります。その他としてはナイロンサドル&ワイアードのABR-1ブリッジ、メタルプレートトップのハットノブ、そして稀少なファクトリーBigsby仕様と、過度期&レアスペックとなっております。※ヘッド裏のシリアルに関しては目視では#128025or#126025(8or6の部分の真ん中に凹み線が確認出来る為)となり、1963年にのみ対応するシリアルとなりますが、シリアル自体が軽く重複するように打たれて見にくくなっており、#120025と見るのであれば1963or1967年に対応するシリアルとなります。その為、ファクトリーにてヘッドシリアルを刻印する際に、元の1963年のシリアルを打ち直したのか、または1963or 1967年に準ずるシリアルを打ったのかの判断が難しくなります。
ピックアップはステッカードPAF×2を搭載しており、フロントについては裏面のステッカードの大部分が剥がれている為、時期的にも”PATENT APPLIED FOR”のオリジナルPAFの可能性が残ります。初期ステッカードPAFについては、1961年からのショートマグネットPAF(スクエアウインドウ)と中身は実質的に同じで、1962~1963年のPAFには特許ナンバーの入った所謂ステッカードPAFと”PATENT APPLIED FOR”の印字の入ったPAFが混在します。リアについては上述の通り1966年以降のステッカードナンバードPAFが搭載されております。
そして気になるサウンドですが、約3.08kgとSGモデルならではの非常に軽量な個体ながら、レスポールモデル独特の太く粘りのあるローミッドをシッカリと受け継いでおり、弾き込まれたヴィンテージならではの”こなれた”倍音感は、クリーン~クランチでは味わい深い枯れたサウンドを、ドライブ時には迫力のパンチ力と煌びやかでレスポンスの良いアタック感をお愉しみ頂けるでしょう。クリーン~クランチにおけるブルージーなソロパートからドライブ時のジャキっと歯切れの良いロックリフまで幅広いジャンルで活躍してくれる一本です。また軽量な個体に加えナローネックならではの握りやすいシェイプ、ダブルカットのハイポジの演奏性など、プレイアビリティも非常に高い一本となっております。
状態としては、ビッシリと入ったウェザーチェックに始まり、半世紀以上弾き込まれたことによるスレや打痕、スクラッチ等が多数見受けられ、貫禄のヴィンテージルックスとなっております。リペア歴としては、一番大きなものとして、おそらく演奏中にジャック部にプラグが刺さった状態で衝撃がかかったと思われる木部割れダメージがあり、範囲としてはフロントトーンノブ周辺からボディ下部に渡って、現在はシッカリとリペア補修されております。またチューナーは一度グローバータイプへ変更されていたエキストラホール(穴埋めリペア済み)、ストラップピン移設跡(穴埋めリペア済み)、ボディバックの上部に軽微なクラック補修歴(上述のネック破損時に生じたものと推測)が見受けられます。また全体的に非常に薄くオーバーコートされておりますが下のオリジナル塗装のウェザーチェックもハッキリ確認出来るほど、違和感の無い仕上がりとなっております。パーツ類のオリジナル度は非常に高く、交換パーツとしては上述のネック交換の可能性を除いてはボリュームポット×2が交換(2001年製)、コンデンサ(vitaminQ 0.022uF、ペーパーオイル)が1つ交換、エスカッションのビス×1、ペグは5弦がオリジナルでそれ以外はリイシューに交換、他のパーツはフレット&ナット含め全てオリジナルパーツをキープ。ケースは60年代後期のGibsonロゴの入ったブラックトーレックスケース(こちらもネック交換の際に交換されたのではないかという見解です。)が付属致します。
同時期のSG Standardの相場としては、使用感のある個体や若干のパーツ変更のある個体で130~150万円前後、状態の良いものでは200万円前後で取引されております。今回こちらの一本につきましては、上述のように木部に至るリペア歴、ファクトリーによるネック交換(過度期によるイレギュラースペックもあります為、オリジナルネックの可能性がゼロではありませんが)がございますが、その他のパーツのオリジナル度も高く、前所有者様の購入価格は有名な老舗ショップにて3桁近くにて購入されております。こちら前販売価格と同等でも適正かと思いますが、今回まさかの相場を遥かに下回る非常にお値打ちな価格にてご案内させて頂く事となりました。ミックテイラーファンには堪らない、非常に稀少なオリジナルのファクトリービグスビースペックに加え、この価格帯でこの年代のSG Standardが購入できるチャンスは今後もそうあるものではないでしょう。お探しだった方はもちろん、お気になりました方は是非この大チャンスをお見逃しなく。