Gretsch 6128 Duo Jet 1955年製 Black Top w/Original Small Pickguard
ブロックインレイ最終期&Tルーフロゴ初年度の稀少ヴィンテージ。フレット・ナット以外オリジナルをキープ。美品コンディションにて入荷致しました。
1883年創立とFender社Gibson社を凌ぐ長い歴史を持つGretsch社。現在では日本製や韓国製などの廉価版が多く見受けられますが、ヴィンテージ・グレッチは現在とは別ブランドとしか思えないほど素晴らしいサウンドで多くのミュージシャンに愛されてきました。
今回ご紹介させて頂くのは、Gretsch社初のソリッドボディモデルであり、ジョージハリスンやジェフベックなどの多くの大物ギタリストの愛用で知られる、PX6128 Duo Jet。その誕生は1953年中期となり、その後多くのマイナーチェンジにより仕様変更がありますが、こちらはその初期スペック1955年製のオリジナルヴィンテージとなっております。
まずその最初期となるスペックとしては、13 1/4インチサイズボディはソリッドギターとして発表されるも実際はチャンバー構造。ボディ材にはヴィンテージのGretschには珍しい均整の取れた美しい杢目のGrain Mahoganyを採用。ネック材も現在のものとは比較にならないほど素晴らしい柾目のマホガニー、指板材には色の濃淡が強く引き締まったローズウッド指板にブロックインレイ、デュアルモンド・ダイナソニックPU×2、メリタ・シンクロソニックブリッジ、Gテイルピース、アローノブ、オープンバックチューナー、Tルーフのブランドロゴピックガードは当時のバリュエーションとして発表されたPX6130 Round Up等に搭載されるスモールガードとなっておりますが、こちらオリジナルでこの仕様となっております。(同年代に同様の仕様はよく見受けられます)
気になるサウンドとしては、これぞ本物のヴィンテージサウンドだと頷ける極上のトーン。これと比べてしまっては近年の復刻モデルは全くの違うブランド、違うモデルです。まず生鳴りでも感じて頂けるチャンバー構造によるウォームで独特のエアー感は、ホロウともソリッドともまた違った唯一無二のサウンドキャラクターを感じさせてくれます。そしてアンプにつなげば、エッジ感のあるPUの個性とマホガニー&チャンバーの個体鳴りが非常に良くマッチングし、60年以上の歳月をシッカリと感じられる味わい深い枯れた鳴りに思わず手が止まらなくなってしまうことでしょう。特にサウンドが抜けていく際には、暖かく太いままサスティーンが伸びていき、他のギターでは決して味わえないVintage Gretschならではの時代を感じる独創的なサウンドをお愉しみ頂けます。オールドロックやカントリーはもちろんのこと、ブルースロックやジャズ、しいてはポップ系にも対応するオールラウンドな一本です。
そして状態もまた非常に素晴らしい一本となっております。生産から62年という途方もない歳月が経過している為、細かいスレ、打痕などの小傷、Vintage Gretschの宿命ともいうべくバインディング等のクラックは否めませんが、ボディトップの塗装ツヤもシッカリと残っており、全体的に見て美品と感じる極上のヴィンテージコンディション。パーツ類のオリジナル度も非常に高く、フレット・ナットを除けばフルオリジナルコンディション。ありがちなテイルピースの打ち替え跡もございません。ケースも当時のオリジナルハードとなります。
1955年までの最初期のモデルについては、市場でなかなかお目にかかる事も少なくなってしまいました。PX6128 Duo Jetの派生シリーズとして6129 Silver Jet、6130 Round Up、6131 Jet Fire Birdなど多くのモデルが誕生しましたが、ヴィンテージに関しては全てのモデルが高騰し、状態の良いものですと3桁を超えることも珍しくありません。こちら初期スペックの1955年製に加え、オリジナル度も高く、更に状態も素晴らしい一本。お探しだった方は是非この機会をお見逃しなく。