Gretsch PX6122 Country Gentleman 1963-64年製 Mahogany Full-Original except Mute

Gretsch PX6122 Country Gentleman 1963-64年製 Mahogany Full-Original except Mute #61●●● “George Harrison”
ジョージ・ハリスン愛機同様の1963スペック＆シリアル。ハンダバージンかつ、ミュート部のスポンジ交換を除いては全て当時のオリジナルパーツをキープした稀少なヴィンテージが入荷致しました。
 
1883年創立とFender社Gibson社を凌ぐ長い歴史を持つGretsch社。現在に至るまで多くの大物ギタリストに愛用され、そして高い評価を得てきました。1957年にはフラッグシップモデルのとなるPX6120モデルの上位モデルとしてPX6122 Country Gentlemanが発表されますが、初期のザ・ビートルズでジョージ・ハリスンがメインで愛用されたことから非常に有名なモデルとなり、その後も多くの有名ギタリストも愛用する高い人気を誇ります。
 
今回ご紹介させて頂くのは、実際にジョージ・ハリスンが愛用した1963年製同様に浅いカッタウェイ、ステアステップペグボタン、フィルタートロンPU×2を搭載した1963-1964年製の一本。ハンダバージンに加えミュート上部のスポンジ交換を除いては全て当時のオリジナルパーツにて、バックのスポンジカバーの下にあるプラスティックのパネルも残った稀少なヴィンテージ品となります。
 
まずそのスペックとしては、17インチ＆浅いダブルカッタウェイ、シンボディ＆フルアコ構造のメイプルボディを採用し、出力時の共鳴によるフィードバックを抑える為、ボディトップにはFホールを開けずに、FホールをあしらったペイントとなるシミュレーテッドFホールが施されます。続いてネックもボディ同様にメイプルにてPX6120同様の2P仕様となっております。ボディ＆ネックに採用されたメイプル材自体もヴィンテージならではの素晴らしい材が採用されており、特にボディバック上部とネックバックにはフィギュアドのフレイムラインが確認出来ます。フィニッシュカラーには採用された杢目を生かすヴィンテージらしい深い色合いを持つMahoganyカラーを採用。ボディトップ＆バック、指板サイド＆ヘッドトップはバインディングが施されております。指板材は高級材となるエボニーにネオクラシカルインレイ（サムプリントインレイ）のポジションマークが施されます。その他としては0F有の22F仕様、Gretschロゴの入ったオリジナルピックガード、フィルタートロンPU×2をエスカッションマウント、エボニー台座のバーブリッジ、VカットのBigsbyユニット、1～3弦用＆4～6弦用とそれぞれに対応する可動式ミュート、ステアステップボタンのグローバーチューナー、Tルーフブランドロゴ＆モデル名とシリアルがエングラブドされた金属のヘッドプレート等が挙げられます。
 
そして気になるサウンドとしては、まさに初期のザ・ビートルスのジョージのサウンドそのものです。非常に大きな個体差が出るグレッチですが、ここまで本人にサウンドに肉薄した個体はそうそうありません。17インチの大きなフルアコ構造とオリジナルのフィルタートロンPUの出力が非常にマッチしております。ヴィンテージグレッチならではのサウンドに奥行を持つ”いなたい”枯れたニュアンスは非常に心地良くBeatlesサウンドはもちろん、カントリーやロックンロール系にもズバっとはまる最高の一本です。またコントロールも当時のGretsch独自のスタイルとなっており、ボディ正面向かって右上にマスターボリューム、右下にフロントボリューム＆リアボリュームとOff⇔On⇔Offのキルスイッチ、左上にPUセレクターと3wayのトーンコントロールノブが配置されております。
 
最後に状態としては、このサウンドの良さを裏付けるかのようなシッカリと弾き込まれてきたヴィンテージエイジドコンディション。ゴールドパーツのメッキ剥がれに加えて各所に細かな傷や打痕、塗装剥がれ等が見受けられますが、ボロボロというイメージではなく、実際に弾き込んだ事によるダメージでの激渋のリアルエイジドとなっております。またこの時期のモデルとして避けられないバインディングのダメージとしては、各所にクラックと部分的（ボディトップ左下）に欠落している部分が見受けられますが、割れ止めリペアが施されている部分もあり、この年式の個体としては良好な部類に入ります。またネックヒールプレートの下にストラップピンを追加したエキストラホールが見受けられます。ヴィンテージとしてのオリジナル性としては、ミュート上部のスポンジ部分が交換されていると見受けられますが、その他フレット＆ナットを含め全て当時のオリジナルパーツをキープし、電装関係はハンダバージンとなる非常に高いオリジナル度を誇ります。またボディバックのクッションカバー下のプラスティックカバーも残っております。（欠損している事の多い稀少パーツです。こちらのプレートは留めビス周辺にプレートのクラック＆シュリンクが見受けられます。）プレイ面としてはネックコンディションは良好でトラスの左右共に余裕が確認出来ます。フロントPUのポールピースが高めにセッティングされている為、ハイポジションにて強めのピッキングをした際に弦があたってしまいますが、その他の演奏性は良好で、フレットは5部山程、特筆するようなPU減衰やガリも殆ど無く、まだまだ現役で活躍してくれる使えるヴィンテージとなっております。付属のケースはオリジナルのハードケースが付属致します。
 
軒並み高騰を続けるヴィンテージのビートルズギアですが、こちらのCountry Gentlemanについては、大きな高騰とまではいかないお手頃なヴィンテージです。本人ドンズバの1963スペックの相場としては45～65万円前後、こちら前所有者様も全くの同コンディションにて50万円程で購入されております。今回こちら適正価格としては45～55万円前後になるかと思いますが、前所有者様からのご厚意もあり、相場を下回る特別価格にてご案内させて頂く事となりました。ビートルズファン、ジョージファンの方はもちろん、サウンドも素晴らしい一本となりますので、お気になりました方は是非この機会をお見逃しなく
 
 
※製造年式についてはスペック（浅いカッタウェイ、フィルタートロンPU×2、ステアステップチューナー）＆シリアル（#61●●●）だけ見れば1963年製を示しますが、ポットがハンダバージンのオリジナルにて1964年製が搭載されております為、1963-64年製として表記させて頂いております。
 
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