Martin 000-18 1964年製 Jacaranda Fingerboard & Honduras Mahogany w/ Piezo PU
強烈なサウンドを放つオリジナルヴィンテージ・オーディトリアム000-18が入荷致しました。
1833年からと約2世紀近くにも渡る永い歴史を持ち、様々なアコースティックギターブランドの中でも群を抜いてトップに君臨するMartin社。その極上のマーティンサウンドに魅せられたミュージシャンは数知れず、非常に高い人気はもはや不動のものとなっております。
ドレッドノートの誕生前、1902年に最も大きなモデルとして発表された000(トリプルオー)モデル。今回ご紹介させて頂くのはその中でも特に人気の高い000-18モデル。贅沢にハカランダを指板に採用した極上のオリジナルヴィンテージです。
まずそのスペックとしては、良質なシトカスプルースをトップに、サイド&バック、そしてネックには素晴らしいホンデュラス・マホガニー、指板にはハカランダ(ブラジリアンローズウッド)を採用するなど、今では考えられない贅沢過ぎるウッドマテリアルとなっております。その他スティールTバーロッド、ピックガードは1965年前期までのティアドロップの鼈甲ガード、チューナーはオリジナルのグローバー・オープンギアチューナーとなっております。
そして何と言っても特筆すべくはこのサウンドでしょう。採用されている極上材だけで胸が躍りますが、やはり1970年代以降とは全くの別格です。材マテリアルを最大限に発揮する000モデルならではの繊細なトーンとニュアンス、そして低域から高域までのバランス、 立ち上がりの速さなど、どれを取っても別次元の感動を与えてくれます。広域は色気があり艶やかな美しい輪郭を描き、中域は前にズンと飛び出すヴィンテージマーチンらしい図太く芯のあるトーン、そして若干遅れてくる低域はサウンド全体を覆いこむような甘くふくよかなアコースティックならではの広がりを感じさせます。1弦1弦にクセがあり一見して扱いずらいサウンドかと思えば、全体としてシッカリと調和が取れており、一本でオーケーストラを奏でるかのような立体的なサウンドで聞き手だけでなく弾き手までをも魅了します。フィンガーピッキングでもストロークでも間違いなくハマる最高の一本と自信を持ってご案内出来る一本です。
またピエゾピックアップが搭載されており、生鳴りの素晴らしさを損ねることなくアンプから出力出来る点も非常に魅力で、特にプレイヤーの方には喜ばれる仕様へとカスタムされております。(別途サウンドホール取り付けタイプのFishman製ピックアップも付属致します。)
状態としては、55年という半世紀以上の歳月を弾き込まれてきたことによって、ダメージは少なくないですが、逆にそれがヴィンテージならではの貫禄のルックスと、馴染んで枯れた素晴らしいサウンドにもつながっております。リペア歴としてはトップ、サイド、バック各所にクラック歴がありますが、しっかりと修復されておりプレイには差支えありません。また他パーツ交換としてはフレット&ナット、ブリッジに関してはベリーブリッジ&ショートサドルになりますが、1964年まではロングサドルという点から、交換されている可能性があります。(実際に1964年のショートサドルも存在しますが、過度期の為断定は出来かねます。)フィニッシュは一部傷の上からオーバーラッカーがありますが、範囲は少なく、その他全てオリジナルフィニッシュとなっております。
プレイコンディションとして、ネックは僅かながら元起き気味ですが、現状の弦高(12Fにて1弦側約2.0mm。6弦側約2.5mm)で問題無くご使用頂けます。(14F上の6弦のみビビリがあります)
市場でも本当に少なくなってしまったT-バーロッド&ハカランダ期(1934~1967)の000-18。特に今回の一本に関しては、激鳴りの極上サウンドにウェザーチェックと歴戦の使用感によって貫禄抜群の本当に素晴らしいヴィンテージ000-18です。同時期の000-18といえば多少のクラックリペア歴があったところで30万円の大台をまず切ることはありませんが、こちらセール前ではございますが、相場を無視した大特価にてご案内させて頂きます。本当にお値打ちなヴィンテージですので、是非このチャンスをお見逃しなく。