Martin D-18 1969年製 w/ Jacaranda FB & Bear-Claw Top EX+++ Condition No-Crack “
ムック本”マーティンD-18&D-28”に掲載された一本。ベアクロウトップの極上のヴィンテージが入荷致しました。
1833年からと約2世紀近くにも渡る永い歴史を持ち、様々なアコースティックギターブランドの中でも群を抜いてトップに君臨するMartin社。その極上のマーティンサウンドに魅せられたミュージシャンは数知れず、非常に高い人気はもはや不動のものとなっております。
ドレッドノートスタイルの歴史としては、1929年にアトランタで活躍していたバンジョープレイヤーであるペリー・ベクテルに14Fボディジョイントのフラットトップギターのオーダーを受け、000(トリプルオー)スタイルのOMが誕生し、その翌々年1931年にマホガニースペックのD-18、ローズスペックのD-28が誕生しました。
今回ご紹介させて頂くのは、そのドレッドノートの始祖として、現在に至るまで不朽の高い人気を誇るD-18モデルの1969年製になります。加えてこちらトップのスプルースにベアクロウが特に際立つ一本となっておりますが、2012年に発行されたムック本『マーティン D-18&D-28』にて特集され掲載された特別な一本となります。
まずそのスペックとしては、トップには剛性の高い材の証とも言うべくベアクロウ・フィギュアドが各所に浮かび上がる極上のシトカ・スプルースを採用。続いてサイド&バックには柾目かつ杢目の濃淡の強い良質のマホガニー、指板&ブリッジにはこの年が最終期となる稀少なハカランダ材が使用されておりますが、稀少というだけでは無く指板に至っては一見エボニーかと思えるほどの非常に黒の強い極上のマテリアルを誇ります。その他としては、ノンスキャロップXブレーシング、ティアドロップ・ブラックガード、Patent Pend刻印のミルクボトルのグローバー・ロトマチックチューナーなどが挙げられます。
またそれらの素晴らしい材のマテリアルを裏付けるかのような極上のヴィンテージ・マーティンサウンドには脱帽です。広域は色気があり艶やかな美しい輪郭を描き、中域は前にズンと飛び出すヴィンテージマーチンらしい図太く芯のあるトーン、そして若干遅れてくる低域はサウンド全体を覆いこむような甘くふくよかなアコースティックならではの広がりを感じさせます。1弦1弦にクセがあり一見して扱いづらいサウンドかと思えば、全体としてシッカリと調和が取れており、一本でオーケーストラを奏でるかのような立体的なサウンドで聞き手だけでなく弾き手までをも魅了します。フィンガーピッキングでもストロークでも間違いなくハマる最高の一本と自信を持ってご案内出来る一本です。また生鳴りも素晴らしくプリアンプいらずとも感じる非常に大きなボリュームを持っております。
Gibsonアコースティックと比較した際に、Martinアコースティックはその個性の強いサウンドからもヴォーカルキラーと比喩されることもありますが、約半世紀にも渡って熟成されたマホガニーボディは、ウォームながらに音抜けが良く、ガンガン弾いて頂いてもバンドアンサンブルを崩さないバランスが非常に秀逸で、同時期のD-28やD-35などと比較してもより使い勝手の良い一本と言えるでしょう。
そしてこの素晴らしいコンディションにも驚きです。若干の小傷や打痕こそ見受けられるものの、約半世紀前の一本とはとても思えません。ありがちなマーチンクラックなどのワレ補修歴も無く、トップの膨らみも殆どありません。塗装状況から察するにおそらく過去にオーバーラッカーもしくはリフィニッシュが施されているかと思いますが、現状経年の焼けなどによるヴィンテージ独特の雰囲気もシッカリと持っております。
また演奏面でも、リフレット、リナット、サドルの交換を有名なリペアマンによって施されており、加えてネックもリセットする事で非常に良い弦高をキープしております。約42mmとなるナット幅に薄手のネックシェイプは非常に高いプレイアビリティを誇り、オールドの太いシェイプやVシェイプが苦手な方には特にオススメです。
サウンドに大きく影響の出る木工クラック履歴がある個体ですら、現状の相場としては35~40以上で取引されております。今回こちら流石ムック本に取り上げられただけあって素晴らしい材、そして素晴らしいサウンドを誇り、かつ木工クラックの無い素晴らしいコンディションの一本となりますが、只今当店アニバーサリーセール期間中につき、こちらの逸品までもまさかの大特価にて放出させて頂きます。本数を見てこられた方でもご納得の素晴らしいD-18です。お探しだった方は特にこの機会をお見逃しなく。