National Polychrome Tricone Cutaway Resonator 2007年製 Gray Crinkle EX+++ #829

National Polychrome Tricone Cutaway Resonator 2007年製 Gray Crinkle EX+++ #829 “Discontinued Rare Model”
生産完了のPolychrome Triconeモデルの中でも非常にレアなカッタウェイ仕様。部分的な塗装浮き以外はミント～ニアミントグレードの極上美品コンディションの一本が入荷致しました。
 
多くのブルース、スライド、ハワイアンやカントリーなど多くのギタリスト達が愛用を続けるリゾネーターギター。その誕生は1925年と歴史は長く、後のDobroの創業者であるJohn Dopyeraを筆頭とするドピエラ兄弟（Rudy, Robert, Louis, Emil）とGeorge Beauchampによって創業します。その後1934年にはDobroと合併しNational Dobroと社名を変え、1943年にはVictor Smith、Al Frost、そしてLouis Dopyeraの頭文字を取ってVALCOと社名を変えます。1988年にはDobro社のDonald YoungとMcGregor GainsによってNational Reso-Phonic Guitarsとして生まれ変わり現在に至ります。
 
当時エレキギターが無かった時代に、通常のアコースティックギターでは他の管楽器やピアノ等の音量に掻き消されてしまい、このリゾネーターギターが開発されました。実際には今でいうエレキギター程の大音量には至らなかったものの、その独特のサウンドは当時から現在に至るまで多くのギタリスト達に愛用され続けます。
 
今回ご紹介させて頂くのはフラッグシップモデルとなるTriconeモデルの中でも、非常に生産数が少なく現在では生産完了となるPolychrome Triconeモデル。更には他では殆ど見かけることすらない非常に稀少なカッタウェイ仕様となる一本になります。
 
まずそのスペックとしては、National独特のメタルボディ＆12Fジョイントスタイルにて、こちらは一般的なスティールでなく、稀少なPolychromeのGray Crinkle仕上げにて製作されております。ネックにはフィギュアドフレイムの浮かぶメイプル材にてサンバーストフィニッシュが施されます。指板には非常にコントラストの強いインディアンローズウッドのバインディング仕様にて、バインディング同様にアイボロイドのドットマーカー仕様となっております。ヘッドにはブランドロゴ＆モチーフ、トラスカバーの形状も特徴的で、チューナーには3連オープンギアタイプが採用され、ヘッドバックにはオールドスタイルのシリアル刻印メタルプレートが貼られます。（正式シリアルはボディ内ラベルに記載）そしてTriconeモデルの名の通り、ボディ内部にはリゾネーターギター独特のコーンと呼ばれる共鳴板が3つ搭載されておりますが、こちらはNationalギターの特徴である内向き凸（ビスケットコーン）に取り付けられております。ネックスケールは25 11/16”、ナットワイドは1 13/16”、指板ラディアスは
その他としては、オリジナル形状のテイルピースや特徴的なサウンドホール等々、このモデルならではの様々な独創的なスタイルが確認出来ます。
 
そしてその気になるサウンドですが、ただ一言素晴らしいの言葉に尽きます。金属製ボディに共鳴板を搭載することで、カリカリの硬いサウンドになると思えば、しっかりとアコースティックライクな空気感を含む芳醇なサウンドを掻き鳴らしてくれます。ドブロと比較すると若干トゥワンギーなダークな印象を受け、またシングルコーンと違いトライコーン仕様とすることで、洗練されたサウンドながらも金属ボディ特有のいなたい味わい深いトーンもこのモデルの特徴と言えるでしょう。抜群の音量と伸びやかなサスティーン、ボディ内で幾度と共鳴して放たれる熟成されたトーンは、初めてリゾネーターギターを弾く方にも感じて頂ける感動があります。また太目のネックながらにVのかかったシェイプの為、シッカリと握り込むことができ、またサテンに近いフィニッシュによりスムーズな演奏性を、そして稀少なカッタウェイスタイルによる圧倒的な高いプレイアビリティも嬉しいポイントです。
 
最後に状態ですが、こちら2007年製と14年の歳月が経過していながら、ピッキングスクラッチやバックルスクラッチを始めとした一切のダメージの無い、全く使用感を加持させない極上コンディションをキープ。経年によりネックヒールサイドとヘッド上部に塗装剥離が見受けられますが、それを除けばミント～ニアミントクラスとなる素晴らしい状態となっております。プレイ面としては、厳密に言えば1弦側がストレートなのに対して、6弦側が僅かに順反りとなり、ネックコンディション表記としては、僅かによじれといった状態ですが、全ポジションで音詰まり等の問題が無い事を確認しており、現状演奏上に支障のある部分は全くございません。（ショップによっては表記しないレベルです。）トラスロッドはシッカリと余裕があり、フレットは大きな凹み等も無く8～9部山程、付属のケースはオリジナルハードケースにて、新品時の取り扱い説明書が付属致します。
 
こちら全くの同モデルについては、ここ数年で国内・海外市場含めても出てきておりませんが、通常のノンカッタウェイ仕様のPolychrome Triconeモデルについては、それなりに使用感のある個体ですら25～30万円前後で全て売約済みとなっております。今回上述の通り、塗装の剥離を除けばミント～ニアミントとなる極上美品コンディションに加え、非常に稀少なカッタウェイ仕様。適正価格としては30～35万円オーバーになるかと思いますが、前所有者様からのご厚意もあり、相場より大幅ダウンとなる非常にお値打ちな価格にてご案内させて頂く事となりました。世界市場で見ても入手はおろか見る事すらままならないレアモデルとなりますので、お気になりました方は是非この大チャンスをお見逃しなく。
 
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